アニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」1話レビュー






第一話Who is in the pumpkin carriage?
     (かぼちゃに乗って来たのは誰?

(追記)
※長らく間違ったタイトル書いてました……お恥ずかしい


【解説】  
 アニメから入った方へ。
 アイドルマスターシンデレラガールズのゲームにストーリーはほぼありません。
 ついでにLIVEシーンやらレッスンのミニゲームといった要素もありません。
 そもそもガラケーでサービス始まったゲームですしね。

 また、登場するアイドル(180名超)は基本設定こそありますが
 あまり周辺設定は固まっていません。
 そのためアニメで初めて判明する設定もあれば、他のメディア(漫画など)と
 食い違う設定なども多々あると思われます。
 このあたりは色んな方が想像で補ってきたところです。





短針と長身が12を指す頃……シンデレラでは魔法が解ける時間ですが、
このアニメでは逆に「魔法がかかる瞬間」のような解釈がされています。






物語はとあるLIVE会場の舞台裏から始まります。
ゲームをよくプレイした方なら3人が誰なのかわかるはず。
会場が埋まっていることから彼女等がこの時点で相当人気なのが伺えます。







LIVE会場と別の場所、ある少女が階段を急ぎ駆け上がり、
スタッフが持っていた荷物を落としてしまいます。
ガラスの靴はアニメの演出上のものだと思いますが、
シンデレラが階段を駆け下りる際に靴を落としたの対し、
階段を駆け上がる際に靴が落ちるというのが中々面白い表現。





そしてそれを拾い上げる男性。プロデューサーでしょう。
そして画面はLIVEシーンへ。












ライトがカボチャイメージ?
















「私達は由愛夢を見ている」
「ガラスの靴をはいて」
「お城へ行く」
「光の中で踊る時が来る事を」
「信じてる」

「夢は夢で終われない」
「みつけよう」
「私だけの 光」
「さがしつづけていきたい」


【解説】
 「お願い!シンデレラ」はシンデレラガールズ初のユニット曲です。
 シンデレラガールズでは本家と違い、キャラソン的な個別曲が多いです。
 その中でも特にゲームの象徴的な曲とされており、
 PV等様々な場面で流れましたね。
 本アニメOPテーマ「Star!」とは別の曲です。
 筆者は聞きすぎてやや食傷気味。



   

   
 
 

そんなLIVE会場とは対照的に、平々凡々な日々の中にいる少女達。
まだ顔こそ見えませんが、彼女たちも後にアイドルになります。




純白の衣装に見を包んだ少女たち。
このあたりはPVのシンデレラ衣装イメージかな?




(参考:シンデレラガールズ2周年記念PVの衣装)




そして物語は1話本編へ。
舞台はアイドル養成所へ。





【解説】
 彼女は『島村卯月』。本作品のメインキャラの1人です。(CV.大橋彩香
 ゲーム内では『ニュージェネレーション』というユニットの1人で、
 キュートタイプの看板的なキャラクターです。



 曰く普通の女の子ですが、何をやらしても普通に落ち着くことから
 (競わせれば順位は中間、おみくじで吉しか引かないなど)
 もはや特殊能力扱いされることも。

 口癖は「頑張ります!」。ゲーム開始初期はセリフが淡々としていたこともあり
 ちょっと機械的に思えたPも多かったのでは。
 笑顔がとても魅力的な子です。
 
 ちなみに本家のキャラである天海春香
も普通の女の子という称号がありますね。




あ、ちゃん発見


トレーナーさんとレッスンに励む卯月。
養成所には多くの仲間がいたようですが、卯月以外は残っていない模様。



パッと見た感じアイドルマスターのキャラはいないっぽいです。
みんなオリジナル。



そこに突如現れる謎の人物。ダレダー。ダレナンダー。



ぬっと入ってくる。
あいさつくらいしよう! あいさつは大事。
卯月は動揺して思わず叫びます。






  

「島村……卯月さんですね?」

プロデューサーでした。目つき悪っ。
差し出される名刺。『12時手前』で止まっていた時計の札が落ちる音。
何かが動き出したという暗喩でしょう。


【解説】
 アイドルマスターではアイドルを支える『プロデューサー』がいます。(通称P)
 主な業務はスカウト、仕事を探す、スケジュール管理など。
 どちらかというと『マネージャー』に近い立場ですが、
 開発者曰く「アイドルを育てた時に主人公がマネージャーだと格好が……」と。

 アニメが初見の方からすると自然かもしれませんが、
 ゲーム経験者からするとやはり驚きの瞬間でした。
 というのも
  ・プレイヤー=Pなのだからイメージが固定されるのはどうなのか
  ・しかしPとアイドルがいてこそのアイマスなのだから、いないのはおかしい
  ・存在はするが画面には出てこないという形になる?
  ・とりあえずPが悪目立ちするのは勘弁
 などなど、Pが出るか出ないかは大きな課題でした。

 事実アイマス本家のアニメ(通称アニマス)ではオリジナルのP(通称赤羽根P
 が本編開始まで存在を隠されており、議論を呼びましたね。
 今では赤羽根Pはその立ち位置が絶妙だったこともあり受け入れられています。




Pが卯月に持ってきた話とは『シンデレラプロジェクト』の再考の結果。
卯月はオーディションに落ちていたのですが、
3名の欠員のため受かったとのこと。
3名については今後語られるのか、そのまま闇のまされるのか。
卯月は憧れが叶うということで、かなり片言気味のPに二つ返事をします。



小梅が映画の主演の看板と、DS組の876プロの3人




本家の765プロのメンバー! 律子はさすがにいませんね……



川島さん。わかるわ。

卯月の帰り道、様々なアイドルの看板が登場します。
アイドルマスター本家と世界観を共有しているため、本家のキャラたちも
どこかで活躍しているのです。



帰り道ではしゃぐ卯月。自分へのご褒美と言わんばかりに花屋へと寄ります。


  
あまり筆者はいちいちキャラを可愛いと言わないのですが、
卯月の一挙一動は本当にかわいいです。
花屋の店員Rにアネモネの花を勧められ、卯月は買って帰ります。
アネモネ花言葉は「期待」。
一応この店員、自称「花はあまり詳しくない」です。







後日、卯月は書類をもらいます。

「CINDERELLA PROJECT概要            346プロダクション
 ガラスの靴の様に 輝く夢を叶えるプロジェクト!

 いつの時代も女の子の憧れの対象、『アイドル』
 我が346プロダクションではアイドル部門が2年前の創立され、
 今現在多くのアイドル達と一緒に夢に向かって走っています。
 多くのプロジェクトを同時に動かす事によって、
 才能のあるアイドル達に活躍の場を提供刷る事を目指しています。

 そんなプロジェクトの中の一つが「シンデレラプロジェクト」です。
 シンデレラの様に選ばれたお姫様―。それはあなたかもしれないのです。
 個性あるアイドルの(以下むーりぃ)」

字が間違ってたらごめんなさい。
346プロダクションは今回アイドルたちが所属する事務所です。
本家では765プロという弱小プロダクションが大きくなっていく物語でしたが、今回の346プロは最初から大手のようです。


残りの2人が見つかるまで卯月は待機、レッスン続行。
卯月はCDデビューやTV出演などについて質問しますが、
Pは淡々と「企画中です」と答えます。シュールな会話だなあ。

見ようによってはいい加減に見えたり、硬い印象ですが
彼なりに誠実な対応をしているのだと思います。



卯月が選ばれた理由について聞かれたPが答えたのは「笑顔」
筆者的にはこのPの笑顔が早く見たいです。



島村さんの必殺技、ダブルピーススマイル!



場面は変わって街の中。男の子が壊れたおもちゃの側で泣いています。
ゲッターのパチもんかな。



それを見下ろすのは先ほどの花屋の店員。
右の娘可愛いんですけどスカウトさせていただけませんか。Pは無節操。
やや大げさですが、警察からお声がかかってしまいます。



話を聞こうとしない警察にPが割って入り込みます。



ポスターに貴音!

結局男の子の泣いてる理由で彼女に落ち度はなく、
Pが介入したことで少し面倒事になってしまいました。


別れ際に「アイドルになって頂けませんか?」と名刺を差し出すP。
少女には下心を持って近づかれたと思われ、避けられてしまいます。




【解説】
 そろそろ少女って言い方もアレですね。
 彼女は『渋谷凛』15歳。卯月より年下です。CV.福原綾香
 卯月がキュートなら凜はクールなアイドルの看板的キャラクターです。
 現代の女子高生らしくイメージされており、感情を上手く表に出すのが苦手な
 娘です。登場時点ではやや刺々しいですね。



 ゲームではもっとも登場回数が多く、一番最初にCVが決まったこともあり、
 全体でいえば主人公的なポジションですね。
 それゆえキャラの濃い連中のツッコミ役に回ったり色々気苦労の絶えない
 胃痛枠でもありますが……
 ちなみにCVの福原綾香(通称ふーりん)は凜がデビューキャラですよ。





一方卯月。合格通知証と346プロの案内を読む卯月。
左下の背景はキービジュアルにあった346プロの外装ですね。

期待する卯月をよそに、Pが伝えるのは「レッスンをお願いします」など、
かなり事務的。
これが本家アニマス赤羽根Pだったら激励を送ってそうです。


  
Pはその後、せめて名刺だけでもと凜を追いますが凛は興味を示しません。
まあリアルなら通報されないだけ有情でしょうが。



卯月の見てる雑誌にブルーナポレオン!
千枝ちゃん比奈川島さん上条さん沙理奈。ゲーム内ユニットネタですね。



  
凛を追いかけ、卯月にはレッスンを頼むしかできない日々。
Pの表情が険しいですが、恐らく卯月に申し訳無いと思ってるのでしょう。
これで「めんどくせぇなコイツ……」とか思ってたら訴訟。




そんな夢に走る卯月と対照的に凜は自分が入る部活すら決められない状況。
凛は花屋の娘ですが、具体的に夢があるわけでもない現代っ子です。



Pのスカウトは学校で不審者の噂が立つレベルで続きます。
凛もさすがに親切心から「もう来ない方がいいよ」という始末。

ゲームでアイドル(カード)を獲得するのはほんの一瞬のことなのですが、
こういった風に勧誘までの流れを見るのはすごく楽しいです。
チョロい子もいたでしょうし苦戦もしたでしょうし。



おまわりさん、私です。しかしこのP動揺しない。
いやこれまでの流れ見てると内心ビビってそうですが。



結局しぶしぶりんりん名刺を受け取った凛。
Pが凛をスカウトしようとした理由は「笑顔」
卯月と同じ理由ですが、凛はこれまでPに笑顔を見せていません。どういうことなのか。



去ろうとする凛にPは「今、あなたは楽しいですか?」
と問います。口足らずですし悪ければ宗教っぽい切り口ですが、
特に夢を持ってなかった凛にはそれが引っかかります。
「夢中になれる何かを、心動かされる何かを持っているのだろうかと……」



風景に飛鳥、本家の竜宮小町JUPITER
アイマス世界はP以外にも男キャラクターはいます。念のため。
シンデレラガールズでは名前あり男キャラクターは今のとこいませんが……

関係ないといいつつ、アイドル雑誌に手が出る凛。



雑誌より、
城ヶ崎莉嘉

登場予定のあるキャラはまた別の機会に書きます。



右は本家アニマスより新幹少女。
左は藍子! 筆者の嫁! 一瞬すぎるよ!





いつまで経ってもレッスンをさせることしかできず、
卯月の期待に気付き謝るP。
卯月はゲームでもセリフがありますが、かなり辛抱強い性格です。



交渉中の娘に会いに行くと聞き、卯月も同行します。いちいち可愛いなあ。
その娘とは卯月が花を買った店の店員でした。



花屋から出てきた凛、飼い犬(ハナコ)を抱くこの構図は
ゲーム中のカードの再現です。
ゲームではこの時点でかなり心開いてるので笑顔ですが。






公園で話す凛と卯月。Pは画面外です。子供に変な人がいるとか言われてる。

淡々と喋る凛に対し、卯月は笑ったり困ったり表情豊か。
ハナコの尻尾かわいい。



お互い名前も教え、いい雰囲気だったのですが、
「アイドルになる気はない」と凛に言われ、ちょっと気まずい空気に。



卯月も凛も、選ばれた理由は「笑顔」。
実は適当なのではないかと疑われますが、
卯月のは多分本当だろうと凛からのフォロー。
凛に限らずシンデレラガールズのキャラに悪い子はいません。
一部手癖の悪いとかはいますが。

凛は卯月に問います。なぜアイドルになりたいのかと。
卯月は色々述べます。「きらきらしてお姫様みたい」と。



楓さん。お姫様みたいー。



腹筋がぶっ壊れるかと思った。上田しゃん……

※上田しゃんは芸人じゃなくアイドルです。一応。


(なにあれ……)
(なんだろうあれ……)



(見なかったことにしよう……)
(そうだね……)



卯月は語り出します。確かにアイドルのことはまだよくわからない。
けれども確かにそれは夢であること。



アイドルに、キラキラした何かになれることを夢見て。
それを叶えてくれるかもしれない人がPなのだと。




アニメ視聴者の何名かが卯月Pになった音が聞こえた。
それくらい、いい笑顔



「少しでも、君が夢中になれる何かを探しているのなら
 一度踏み込んでみませんか?
 そこにはきっと 今までと別の世界が広がっています」



卯月が語ったアイドルの夢、Pが手招く別の世界。
凛の中で何かが変わった瞬間でした。
デレた言うな。
この時流れた曲は『メッセージ』。静かな始まりのメッセージ。

後日、凛は正式にスカウトを受けました。




「で、アンタが私のプロデューサー?」
ぶっきらぼうなセリフですが、ゲーム経験者なら待ちに待った一言です。


(ゲーム内、凛の紹介文。たぶん最新の凛にネタ振ったら「やめて」って言いそう)



「よろしく……お願いします」
担当になっても当面敬語は崩れない。というか最後まで崩れなそう。





そして1話のトリを飾るのはこの少女。
冒頭でスタッフにぶつかっていた彼女です。
彼女の紹介はまた次回レビューにでも。
にしても字がきたな……清い。




「4番、本田未央です! よろしくお願いします!」







次回「I never seen such a beautiful castle
    (見たこともない綺麗なお城……でいいのかな?)




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 本編レビューは以上となります。
 それでは個人的な感想です。











文句なし、100点!!!



 以前3話くらいまでは導入などと噂を聞いたのですが、実によかった!
 登場キャラこそかなり絞られていましたが、P、卯月、凛の3者の動きが
 よく描けていたと思います!


 シンデレラガールズのアニメ化はプレイヤー達の待望でしたが、
 同時に多くの課題を抱えた代物でした。

 まず、シンデレラガールズには本家765プロのキャラクター以外にも  
 180名を超えるアイドルがいて、
 それぞれのキャラが好きなプレイヤーが存在します。
 当然全てのキャラを平等に扱うわけにはいかず、運営の意向や人気などで
 厚遇されるキャラもいれば、中々目立てないキャラもいます。
 「お前の好きな娘誰?」「背景で一瞬移ったあの子」ってのもザラです。
 

 ただ、筆者の願いですがアニメを視聴してくれた方に
 「結局誰が誰だか覚えられず終わった」ではなく、
 「この子が気になった!」となって終わってほしいと思っています。
 そういう意味でも最初から多くのキャラをわらわら喋らせるのではなく
 大きな動きはないにせよ丁寧な導入にしてくれたというのは
 本当に嬉しかったです。

 
 また、「Pの扱いはどうするのか?」という課題にも答えてくれました。
 有耶無耶にしたいのであれば、Pを出さないという選択もあったでしょう。
 しかし、今回出てきたP(おそらく武内Pと呼ばれると思います)は
 アニマス本家の赤羽根Pとまったく別方向の挑戦をしました。
 
 アイドルマスターはアイドルの成長を見守るとともに、
 Pも成長するコンテンツです。
 まだ1話では仏頂面でとても敏腕Pではありませんが、
 確かな誠実さを筆者は感じます。
 今後困難が待っていることとは思いますが、
 きっとくじけずにやっていってくれると筆者は信じてます。


 IKE-MENだしね!

 今後の希望としては、さらなるアイドル達の登場、
 そしてPとアイドルの信頼構築を期待しています。
 あとは……スタッフとかが炎上とかしないよう祈ります。
 本当に作品と関係ないとこでやらかされるのは勘弁なので……



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筆者:nino
 モバマス歴:2年10ヶ月