藤原肇の話-壁の花にしないで-




当記事は第6回シンデレラガール総選挙に書かれた、
ある肇P視点の雑記です。




I don’t want to become a wallflower(アニメ5話サブタイトルより)
 ー「私は壁の花にはなりたくないの」
壁の花=パーティーなどで、会話の輪から外れている女性。


デレマスには数多くのアイドル(具体的に言うとデレマスオリジナルが183名)がいます。


今回語るのは陶芸の家の出身である藤原肇


控え目で誰にでも敬意を払う職人気質、小早川紗枝のように純和風でないもの
どこか日本人男性の心をくすぐって止まない言動が魅力で
本人同様派手な人気はないものの、
過去のシンデレラガールズ総選挙でも安定したランクインをしてきました。




彼女といえばやはり黒髪ロングで素朴な天女の如きビジュアル。
洋装を纏う時もどこか和の気質を保つ大和撫子

担当P目線でいうならデレマス1の美人です(異論という名のダイマはコメ欄にどうぞ



そして彼女の魅力は誰にでも尊敬と理解を忘れぬ勤勉さと真摯さ、
一途で落ち着いた性格は「16歳だけど大人っぽい」
世間知らずさと年相応の好奇心は「大人っぽいけど16歳」という内外面。


他のアイドルによく見られる「実は○○」といった要素はあまりありません。
「かつて総選挙上位を取っているからには何か秘密があるだろう」と勘ぐらないでください。
地に足をつけ自然や文化と共に生きてきた純朴な少女、それこそが藤原肇です。

さてそんな肇を語る上で1つ悩ましい課題があります。それは







他のアイドルと濃い絡みがない!





mobage版(モバマス)をプレイしている方なら
「イベントでユニット組んだり共演してるでしょ?」と考えると思います。


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◆ちょっと振り返ってみる

その疑問はあとで回答するとして、デレステからの方向けに肇の経歴を振り返ります。
(※画像から肇専用wikiの該当ページへ飛ぶことができます。
 セリフについて興味ある方はそちらへ飛んでみて下さい)


まず初登場から数ヶ月後の、浴衣祭りガチャ(2012年)


当時の仕様は現在と異なり、同じガチャに追加枠がありました。
その分当時基準では希少なカードであり、プレミア感はあったもののやや浮いた形に。
セリフも一方的に菜帆への言及があるのみ。

同ガチャでの劇場の出番もなし(ただしこれは肇に限ったことではない)


熱意あるPがいたのか、当時の総選挙では145名中の16位にランクイン。
以降も多少順位の変動はあるものの、30位以上をキープするという
全アイドルでも数少ない安定感を誇っています。
(同条件が当てはまるのが卯月、菜々、楓、幸子、智絵里、凛、杏、美穂、美嘉、藍子、蘭子、途中追加組でも芳乃、文香のみ。)

運営視点、彼女はある程度収益が見込めるアイドルと認識されました。
で、これが何を意味するかというと……

高性能・希少価値のあるガチャ・イベント上位報酬に起用されやすく
逆に誰でも手に入れられるカードになりにくいことを指します。
デレステ専門の方にわかりやすく説明するなら肇のSRは特訓前後問わず3万円以上の方が多いです。



その後現在まで、純朴な少女の一面を美麗に描いたSRを次々に見せてくれ、
Pと1対1のシチュエーションを堪能することができました。
これは現在の人気にも直結する要素であり、素直に喜ばしいことです。
ポイント1:肇カードが高額な高嶺の花・レアキャラ


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◆何が悩みなの

高額SRが多い、というのは一部上位層や担当P以外の手に渡りづらく、
「たまたま手に入ってセリフ見て好きになった」という入口が狭いということです。

「手に入れたことないから知らないけど、なんか人気らしいしお高い」
というのが恐らく一般的な肇のイメージでしょう。


さて話を変えます。デレマスにおけるアイドル同士の絡みは大別してざっくり5つ

  ①セリフ・イラストに他アイドルが登場(もしくは強く示唆)
  ②シンデレラガールズ劇場など公式漫画での共演
  ③思い出エピソードやイベントでの会話
  ④特訓後衣装が共通・ライバルユニットで組む
  ⑤アニメやドラマCDで共演

⑤は肇は未ボイス・アニメ未出演ですので無理です。
これは彼女に限ったことでないです。



ただ肇の場合①も②も③が他のアイドルと比べ希薄。
上記SR4種関係で一切他アイドルへの絡み・言及がありません。

これ自体はPやファンとの関係を大事にする1場面として
他のアイドルのSRでも多く見られます。



では他のカードはというと、ちゃんと絡みはあります。




これらのカードでは劇場での絡みや同イベント共演アイドルへの言及があり、
一応交流の様子は見られます。
実際あいにや美紗希に服を選んでもらう、こずえの髪を洗ってあげるなど、
希少なおいしい絡みもありました。アイプロ2回出演もまだ貴重な存在です。




また、④の話をするなら肇が所属するユニットも多く存在します。
肇Pでよく話題になるユニットは
Age16月下氷姫山紫水明岡山親善大使などでしょうか。
 
 

命名っぽいユニットは漢字名が多い特徴があったりします。
出番に関しては全体でも恵まれてる部類に入ると思います。
(その他はこの辺とか参照)

………………
…………
……


ただ筆者が懸念しているのは、これらの交流が後に続かないこと。




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◆あとに続かないとは

デレマスも5周年を迎え、最初はつながりのなかったアイドルたちも
多くの場合「○○といったら☓☓」のような「定番の組み合わせ」のようなものがあります。
凛といえば奈緒、加蓮といった具合に。

一種の縛りになってしまうケースもありますが
(例:公式・二次創作での組み合わせが偏る)
そういった仲の場合、
 ・本人が不在の時に話題に出す、
 ・本人のカードの新録がなくても劇場で共演する
 ・私生活が垣間見える
など多くの恩恵にあやかれます。

関係の深さによっては「このアイドルがいなかったらこの娘のキャラ違ってたかも」
というレベルにまで食い込んでる関係もあると思います。

 カードと関係のない出演の例(右が当時新録のあったアイドル)
  




さて、肇はというと…………


(※同タイミングのガチャやイベントで共演した場合を除く)
 肇が他のアイドルの話をした回数:0回
 他のアイドルが肇の話をした回数:0回
 肇メインの劇場に他のアイドルが出た回数:0回 ※

 肇が関わらないタイミングで劇場に出た回数:0回 ※
 アイドルトーク該当アイドル(モバマスのフロントに並ぶと固有セリフが発生する組み合わせ):なし


イベントやユニットで絡みがあっても、
そのあと肇のことを誰も話題にしないし、
肇も他のアイドルの話題を出さない……一緒に出てもそれっきり。

彼女の親友・相方と認識されるアイドルが長いこと不在!


ポイント2:肇と公式で肇と深い関係とされるアイドルがいない
肇が誰かと話してる光景が想像しづらい……

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◆公式での扱いは?

こうした原因の1つとして、運営が肇の扱いに困ってるのでは?
というのが5年ほど肇Pをした結論。

というのも彼女の魅力は冒頭で語りましたがよく言えば正統派、
微妙な言い方すると正直ネタ要素がありません。
趣味の陶芸は関連するアイドルが一切おらず、釣りも後にデビューした七海寄り。
(実際公式アンソロや二次創作で魚嫌いのみくとよく組み合わされるのは七海)

天然の気はあるものの、天然ボケネタを使うアイドルも他におり、
リアクション芸もできない。描くにあたりキャッチーなネタができません。
動物耳つけてるわけでもないし独特な口調もありません。

 

ついでに言うなら手をつなぐことも躊躇う初心さ。
色恋ネタも不得手ですね。乙女。


ポイント3:肇=ネタに使いづらい・見た目も正統派=地味


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◆二次創作が頑張れば?

もちろん公式での扱われ方が全てでなく、
公式での僅かな描写、或いは設定面だけの共通点で「二次創作では人気ユニット」
として認知されるパターンもあります。

さてポイントを振り返ってみますと
 ポイント1:肇カードが高額な高嶺の花・レアキャラ
  →同様のケースですと凛や楓といったアイドルが当てはまります。
   ただそのうちの多くはボイスがついており、ドラマCDやアニメ・デレステのイベントで

   喋る機会があり、どちらかというとよく目にするアイドルです。


 ポイント2:肇と公式で肇と深い関係とされるアイドルがいない
  →かつてのは美波やアーニャなども当てはまってましたがアニメ見た方ならお察し。
   また上述の定番ユニットの印象に負け、他の担当Pが挙げる代表的な組み合わせに
   肇が入らないことが非常に多いです。

  

 ポイント3:肇=ネタに使いづらい・見た目も正統派=地味

  →ポイント1・2が当てはまる他のケースとして年末年始アイドル登場が多い
   イヴ・茄子があがります。ただし彼女らはカードそのものはレアなものの
   ネタ方面の起用が多く、二次創作での登場率も高いです。


滅多に手に入らず知られておらず、
(他担当から見て)自分の担当と大して絡まず、
趣味も含めネタにしづらい。


二次創作捗らないって。


 

その結果を裏付けと言えるか微妙ですが、
筆者が2017年1月にTwitter上でとったアンケート。

回答者約800名以上、6割近くの方が
「肇といったら誰々というアイドル」があげられないのが現状です。
自信を持って答えられる人に至っては1割ちょい(筆者は正直自信ない……)

全アイドルで同様の調査をしても、おそらくこのパターンは少ない方かと思います。
これが意味するところは

ポイント4:肇=壁の花デレマスの輪から外れた場所にいる女性)

※ローディングの1コマ込みなら雫がゲストに来ているが、
 セクシーギルティメンバーの勘違いネタで出てきただけで適当に割り振られた感が強い



※ローディングの清美の1コマでセリフなしだが映っている。変な子として。
こういう出番でも肇Pがはしゃいだのは言うまでもない。


あと主観ですが、肇Pは寡黙な方が多く肇自身の魅力も口にしづらいことがあり
何かするなら騒がず黙ってやれ、という
変な言い方をするならおじいちゃん体質が多いのも原因の1つかも……



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◆筆者の願い

近年ではイベント入手や恒常SR・SSRにも恵まれ
「丁寧口調で真面目な娘」くらいまではそれなりに認知されてきたと思います。

 肇の二次創作難点アンケート

デレステではイベントのレアSR・恒常SSRと今から始めて
無課金が簡単に手に入るかは微妙だけど。


肇Pの中には総選挙上位常連にも関わらず未だボイスがないことから
「順位相応の扱いをされていない!」と嘆く方もいます。

筆者自身思う所はありますが、例えば去年声がついた乃々広く話題になると思えませんし、
過去のSR・SSRを見れば十分に恵まれている思います。
正直過去の実績なんてどうでもいい。何より恨み辛みを持って肇の未来に臨みたくない。



筆者が彼女に惚れ込んだきっかけはN+、親愛度UPのセリフでした。
モバマスを長年プレイしていても見落としがちなセリフです。

 

どこかの自分の名前嫌いと絡ませたいと長年願ってるんですが、
彼女は男っぽい名前でありながら男性的な見た目や気質ではありません。
しかし名付けの祖父を尊敬し、自分の名前を愛して止みません。

「名前を呼んで」と、こそばゆいセリフを言ってみせると同時に
地元や家業の文化、自身の生まれを誇りに思うその様が
本人の和風な雰囲気と合わさり理想の女性像に思えたのです。

また、彼女は壺の話をしません。もらっても困る物ですし。
皿や湯呑み、茶碗など実用品にこだわります。これは祖父の教えです。
 ノルウェーアイプロでアイテムをくれる時


ですが、そんな肇の意に反し彼女の名を呼んでくれるアイドルは多くありません。
そしてデレステでのイベントに出られるのは声のあるアイドルだけなのが現状です。
声がないことで過去のユニットの縁が断たれているなら。
もし肇に声がつくことで、彼女に新たな出会いが生まれる可能性が広がるなら。

ーーもっと多くのPに肇の名を呼んでもらいたい。
ーー彼女に名前を呼んでもらって欲しい。
ーー願わくば、もっと苦楽を共にする良き友人に恵まれて欲しい

それが筆者の切なる願いです。

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◆さいごに

シンデレラガールズという作品は昨年5周年を迎え、まだまだ勢いのある作品です。
その中で、それぞれの担当Pがそれぞれ違う悩みを抱えていると思います。

今回の記事を読まれた方の中には
「うちの担当も同じ悩みを抱えている」
という方がいるかもしれませんし、だから贅沢言うなという意見もあるかもしれません。
それはそれで一緒に向き合っていきたい課題です。


また、下手に固定の組み合わせができてそればかりになるのであれば
肇に相方なんていらない、という肇Pもいると思います。

ですが、シンデレラガールズはあまりに多くのアイドルを抱えすぎ、
なるべく一度に多くのアイドルを出さねばならないジレンマを抱えています。
ですので肇が埋れないための営業手段のひとつ程度に思ってもらえれば……


この記事をいつ読まれたかはわかりません。
総選挙期間中かもしれないし、1年後かも。

ただ、もし彼女が世界を広げられるチャンスにある時なら、
あるいは広げたその瞬間に居合わせたのなら。

少しでもお力添え・想いへの理解を頂ければしあわせなことです。
より多くの仲間と縁を作れることをイメージして……




筆者:nino(モバP歴:5年1ヶ月 肇P歴:5年)